衣を着るときの下着は、形よく着こなすにはどんなものをつけるのでしょうか。
浴衣をすっきり着こなすためには、やはり和装用の下着を身につけるのがベストです。
でも、「着る機会が少ない浴衣の下着を新しく購入するのも無駄」と思うかたには、代用品を紹介します。
予算や体形に応じて選んでくださいね。
いつものブラはつけてはダメなの?
1.浴衣と洋服の着方の違いは?
一般的に、着物や浴衣は体の凹凸をなくして着るとすっきりと美しく着こなせます。
洋服と違い、寸胴体形のほうが着崩れがしにくく、きれいに見えるのです。
そのため、体の凹凸を強調するための洋服用のブラは、つけると逆効果になってしまいます。
成人式の振袖のときなどは、ブラを外して和装下着をつけてから着付けるのはそのためです。
2.浴衣のときブラジャーはつけないの?
着物と違って浴衣は薄手なので、透ける心配があります。
生地の地色が濃い色でも光の当たり具合で意外に透けることがあるので、ブラはつけたほうが無難です。
ふだんから外出時にはブラをつけないことが少ないかたなら、つけないと余計に不安になるでしょう。
ですから、結論としてはブラは着用することをおすすめします。
3.どんなブラをつければいいの?
浴衣は体の凹凸をなくして着ると美しく着こなせるということから考えると、和装用のブラはそのためのものなので1番おすすめです。
和装用のブラは、胸のふくらみを押さえてなだらかなカーブになるように作られているので、つけるだけで和装用の補正になるわけです。
でも、着る機会の少ないものにお金をかけたくないというかたには、代用品があります。
和装用のブラに近いものとなると、以下のものがあります。
・スポーツブラ
・チューブブラ
できるだけトップを強調しないもの、バスト全体が抑え気味になるものを選びます。
体型にもよっても選択肢は違ってきます。
・バストが小さめの方:ワイヤーなしのバストを強調しないもの
・バストが普通サイズ~大きめの方:バストを押さえる形のもの
バストが大きめの人は、ブラをしないと帯の上のバストが飛び出る形になり、老けて見えるだけでなく太って見えてしまいます。
とにかく、「バストの形を押さえて整えるブラ」を選ぶようにしましょう。
今後着物を着る機会がありそうなら、和装用のブラジャーをひとつ用意しておくほうがいいかもしれません。
価格は、¥2000位くらいから
ブラ以外の下着はどんなものをつけるの?
ブラ以外にも、きれいに着こなすために下着で注意することがあります。
以下に具体的に挙げていきますので、参考にしてください。
1.和装用の下着(肌着)について
ブラの上にじかに浴衣を着ると浴衣に汗がついてしまい、汗じみの原因になります。
また、浴衣の生地によっては透けるものがあるので、ブラだけでなく下着もつけたほうが安心です。
素材は汗を吸いやすい木綿のものが浴衣に向いていますが、麻や化繊素材のものもあります。
・ブラの上に着る和装用の肌着としては、夏用の和装下着でワンピースタイプのものが初心者でも着やすいです。
薄手の木綿製で、袖はひじあたりまで、裾は膝あたりまでの白色のものです。
価格は¥1500くらいから
・和装の下着で上下に分かれたものもあります。
上着はひじあたりまでの袖丈で、下着(腰巻)は、ウエスト部に紐がついていて、巻きスカートのように腰に巻き付けます。
裾丈はふくらはぎあたりまでのものが着やすいです。
上下にわかれたタイプの下着は、着物のときの下着としても一年中着ることができるので重宝します。
価格は¥3500くらいから
2.和装用の下着の代わりになるものは?
・普段に着ている下着で浴衣のときにも着られるものとしては、「キャミソール」と「ペチコート」の組み合わせです。
素材は、汗を吸収しやすく放湿性のよいものであればOKです。
主に木綿、麻、絹混の木綿または速乾素材の線維などの夏用下着なら十分代用できます。
・その他、よく汗をかく場所に汗を吸ってくれる下着をつけると快適に着こなせます。
脇汗が気になる人なら脇に汗取りパットのついた袖つきの下着
下半身、特に太ももの内側や膝の後ろなどによく汗をかくなら薄手で肌触りのいいステテコ
など自分にあったものを利用してください。
・下着(肌着)の色
色がうつって見えないように、肌に近い色か白色を選びましょう。
まとめ
浴衣を着るからといって、下着・肌着すべてを和装用でそろえる必要はありません。
バストが大きめの方は、ブラだけは和装用のものを用意したほうがいいでしょう。
でも、肌着は表にひびかず、汗を吸収しやすくかつ速乾性のあるものであれば、手持ちのものでも十分です。
美しく着こなすために必要なものは新調して、快適に着こなすためのものは手持ちのもので工夫して、賢く浴衣を着こなしてください。