真夏の暑い時期のお子さんの熱中症、心配ですね。
暑い中での外出は、どんなことに注意すればいいのでしょうか。
12歳くらいまでは体温調整機能が十分に発達していないので、周囲の大人が気をつけてあげる必要があります。
早く異常に気付けば早く処置ができるので、重篤な事態にならずに済みます。
ここでは、子供の熱中症の症状と原因、かかったときの処置と予防法をまとめました。
12歳までの子供の熱中症の初期症状は?
子供の熱中症に早く気づくためには、以下の様子を見逃さないように注意しましょう。
○暑いのに汗をかいていない
○いつもより元気がない
○フラフラしている
○顔色が赤くなる(または青ざめる)
熱中症の原因は?
原因には、以下のことが考えられます。
○急激な温度変化
クーラーのよくきいた涼しい室内から、急に炎天下に出たときなど、急激な温度変化にさらされる
○体温が急激に高くなったとき
炎天下で遊んでいると、急に体温が上がることがあります
熱中症の応急処置は?
熱中症はごく短時間で症状が重くなることがあるので、先に述べた初期症状に気がついたときには、とにかく早く以下の応急処置をとることが大切です。
応急処置の基本は、涼しいところへ移る、体を冷やす、水分を補給するの3つです。
1.涼しい場所で休ませる
風通しのよい日陰か、クーラーが効いている室内など、涼しい場所に移動し、服を脱がせて頭を少し低くして寝かせます。
2.体を冷やす
首筋、脇の下、足の付け根(股関節)、足首などの動脈が通る部分を冷やします。
効果のある冷やし方は、皮膚に霧吹きを使って水をかけ、うちわや扇風機で風を当てる方法です。
霧吹きを使う代わりに、濡れたタオルで何回も体をふいて風を当てても、同様に効果があります。
3.水分・塩分を補給する
汗によって失われた塩分も補給できる経口補水液やイオン飲料、スポーツドリンクなどがおすすめです。
ただし、「吐き気」や「おう吐」の症状がある場合は、胃腸の働きが鈍っている証拠なので水分補給は控えます。
この場合は、病院に連れて行って下さい。
4.病院へ連れて行く必要がある状態は?
1~3の応急処置の結果、症状が改善すればそのまま様子を見て大丈夫です。
症状が改善せず、以下の症状が少しでも見られたら、すぐに病院に連れていく必要があります。
・体温が上がる
・意識がもうろうとしている
・水分を飲めない
時間外なら、救急病院に行くか救急車を呼びましょう。
熱中症の予防策は?
熱中症を予防するために気をつけておくことは・・・
○普段から遊びや運動をして暑さに慣らす
少しずつ暑くなる時期から適度な遊びや運動をさせて、暑さに強い身体を作るようにします。
冷房に頼りすぎていると、身体が暑さに慣れず、体温調整機能が発達しにくくなります。
○こまめに水分をとらせる
暑いところにいるときは、子供が要求しなくても、30分おきくらいに少しずつ水分を飲ませるようにします。
一度にたくさん飲ませるより、小分けにして回数を多くするほうが効果があります。
○気温や湿度に合わせ涼しい衣服を着せる
全体にゆったりした形や、襟ぐり・そでぐりが大きめの服は、体の熱がこもらないのでおすすめです。
色も、太陽の熱を吸収しやすい黒は避けて、白っぽいものを着せましょう。
帽子は、かぶったままだと熱がこもるので、時々取って風を通すようにします。
○おしっこの量や回数に注意する
小さな子供の場合は、おしっこの量や回数に注意して、極端に減っているようであれば熱中症を疑うようにします。
○できるだけ暑さを避ける
急に暑くなった日の外出や外遊びは、朝や夕方などの涼しい時間帯にする。
大人よりも背が低い子供は、地面からの照り返しを受けるため、大人よりもさらに暑いところにいることになります。
特に、体調がよくないときは熱中症にかかりやすいので、注意が必要です。
常に大人がそばにいて、子供が感じている暑さを大人も体感しているようにしましょう。
○熱中症の症状と救急処置を知っておく
熱中症の初期症状に早く気付いて適切な処置をすれば、重症にならずに早く治すことができます。
子供の健康管理は親の役目です。
必要な知識はきちんと身につけておきましょう。
まとめ
小さな子どもの熱中症は、親が注意して防がなくてはなりません。
でも、これから成長していくにつれて、暑さに対抗できる体を作ることも必要です。
そのためには、ただ暑さを避けるだけではなく、熱くなる前から少しずつ暑さを体感させて、徐々に体を慣らしていくことが大事です。
それと同時に、お子さんの様子に注意して、少しでも異常が見られたらすぐに対処できるよう、万全の準備をしておきましょう。