生活手帳

中高年が運動するとどんな効果がある?その準備の体づくりについても説明します

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中高年になって、毎日の生活の中で体力の衰えを感じることはありませんか。

また、「ちょっと体重が増えてきたからなんとかしなくては」と思っているかたは多いのではないでしょうか。

それは、年齢を重ねるに従って体を動かす機会が減ってきたことが原因の一つだと考えられます。

そんな方は、健康維持のための体づくりを始めましょう。

ここでは、運動することで得られる肉体的・精神的効果と体づくりの注意点について説明します。

 

 

運動をするとどんな効果があるのか?

運動を習慣にしている人は、していない人とどこが違うのでしょうか。

運動の効果は、肉体的な面と精神的な面の両方に表れます。

◆肉体的な効果

・引き締まった体形を保てる

・体力、筋力を維持・向上できる

・肥満、高血圧や糖尿病などの生活習慣病やメタボリックシンドロームを予防できる

・加齢による生活機能の低下を予防する

・心肺機能がアップし疲れにくくなる

・筋肉が増えることにより、筋肉の萎縮による足腰の衰えを防いだり、骨の強化にも役立つ

・腰や膝の痛みを予防・軽減する

・血行がよくなり肩こり、冷え性が改善される

・抵抗力を高める(風邪の予防になる)

◆精神的な効果

・認知症の発症を低減する

・前向きな気の持ち方ができるようになる

・気分転換になりストレスを軽減できる

上記の肉体的・精神的効果により、癌、血管系疾患の死亡リスクが少なくなることも分かっています。

中高年の体の機能の変化とは?

健康の維持増進・生活習慣病予防のために、スポーツジムに通ったりマラソンに参加する中高年者は多くいます。

しかし運動に対する間違った考えや、加齢による体の変化についての知識不足などからスポーツ障害を生じ、整形外科を受診する患者さんも増えています。

40代、50代になると、20歳と比べて体のいろいろな機能が低下してきます。

50歳代の運動能力は20歳代の最大能力レベルの75%しかなく、70歳代では50%くらいになってしまうといわれています。

具体的には・・・

1.筋肉や骨格系を支配する神経の機能が落ち、反応性、敏捷性、協調性などの運動能力が低下する

2.体の内外の環境の変化に対して反応が鈍くなり、回復力が落ちて疲労しやすくなる

3.傷ついた組織など(例えば筋肉)が再生し治るのに時間が多くかかるようになる

中高年が運動をするときに気をつけることは?

1.これから運動を始めるというかたは、まずストレッチの仕方を学んで、筋肉や関節などをやわらかくします。

 ストレッチをマスターしてから運動を始めましょう。

 ストレッチは故障やけがを防ぐのにとても大切です。

ストレッチの方法はこちら 家族の健康情報館

2.体に負担をかけない軽い運動で体を慣らし、徐々に負荷を大きくしていくようにします。

 本格的にスポーツをしたいというかたも、その前に運動しても腰やひざを痛めない体づくりが第一です。

 物足りないくらいの強度から始め、慣れてきたら徐々に強度をあげるようにします。

 もし体のどこかに違和感や痛みを感じたら、すぐ中止して医師に相談しましょう。

3.始めから運動する時間や回数を多くしすぎない。

 週2回 30分程度の運動でも十分に効果があると言われているくらいです。

 始めは、少し軽すぎるのでは?と思うくらいでいいのです。

 中高年になると筋肉疲労の回復に時間がかかるので、やり過ぎると逆効果になってしまいます。

 それは、筋肉の特性に関係しています。

 運動すると筋肉の繊維が壊れ、その繊維が修復するときにさらに大きくなります。

 その繰り返しによって筋肉が増強されます。

 ですから、繊維が修復されるための十分な時間をとる必要があります。

4.運動をするための体づくりは、主に2つの機能を高めることを目指します。

 ① 筋肉づくり

 筋肉づくりには運動・休養・食事を組み合わせることが必要です。

 ・タンパク質は運動直後に摂取するとその合成が活発になり、筋肉により多くのアミノ酸の取り込みができます。

 ・睡眠は成長ホルモンの分泌を促すので、睡眠前に簡単なウエイトトレーニングを行い、十分な睡眠をとることがポイントです。

 ・朝食は1日の活動に最も影響を及ぼすので、欠かさず摂ってください。

 ・身体全体の筋肉をまんべんなく鍛えていきます。

  ただし、重い負荷をかける必要はありません。

 ②心肺機能を高める

運動を始めるときに備わっている筋力や心肺機能にもよりますが、どちらかというと筋力をつけるほうが先になります。

というのは、関節などを痛めないためには、関節の周りの筋肉がしっかり関節を支えていることが前提になります。

そこまで筋肉づくりができれば、心肺機能を鍛える少しハードなトレーニングを始められるようになります。

5.病院に通っているかたは、トレーニングを始める前に医師に相談してください。

 運動の許可をもらっても、体の不調を感じたらすぐ中止して医師に相談しましょう。

まとめ

筋肉づくりというと、ハードな筋トレをして体を鍛えなければいけないと思うかもしれませんが、それは間違いです。

中高年になってからの筋肉づくりは、体を痛めないようにするのが一番大事です。

無理な負荷をかけたり長時間頑張っても筋肉は疲労するばかりで、効果は望めません。

物足りないくらいの強度から体の調子を確認しながら徐々に上げていく、ということを忘れないでください。

何の運動もしていなかった人は、それでも十分に効果があるのです。

しんどい、苦しいトレーニングをしなくても運動の効果を得られるのなら、こんな嬉しいことはありません。

それで体づくりができれば、ジョギングや卓球など、中高年に無理のないスポーツを始めてください。

そして、体を動かすことの楽しさをぜひ体感してください。

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