生活手帳

風邪かなと思ったらまずすることは?どうなったら受診の必要がある?

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風邪をひいたかなと思ったら、すぐに病院に行きますか。

それとも、市販の風邪薬を飲んで様子を見ますか。

通常なら、1~2日市販の風邪薬を飲んで経過をみる場合が多いと思います。

どんな症状なら様子を見ていていいか、どんな状態になれば医師の診察が必要かの見極めは難しいところです。

ここでは、風邪とはどんな状態のことをいう?風邪の診断は?風邪の治療は?の3つの項目について説明します。

「風邪かなと思ったらまずすること」「どうなったら受診の必要があるか」については、「風邪の治療は?」の中で、述べています。

 

 

風邪とはどんな状態のことをいう?

私たちがよく「風邪をひいた」と言っている「風邪」は、感冒・かぜ症候群・急性上気道炎と呼ばれることもあります。
 
「風邪」すなわち「急性上気道炎」とは、上気道に炎症が起こっている状態のことです。

(上気道とは鼻やのど、声帯までのことを指します)

下気道(気管支や肺)に感染が起こっている気管支炎や肺炎はかぜに含まないとされています。

◆風邪の原因は?

 主な原因はウイルスによる感染で、ウイルスには抗生物質(抗菌薬、抗生剤)が効きません。

 したがって、ほとんどの場合で、抗生物質を使用しても原因となるウイルスをやっつけることはできません。

◆風邪の主な症状は?

感染すると、1~3日後に鼻やのどに症状が出始めます。
 
 症状が現れる順番としては、のどと鼻の間がチクチクする感じから始まり、鼻水・鼻づまりが続きます。

 発熱や頭痛が現れることもありますが、程度は強くありません。

 ほとんどの場合は、2~3日で症状のピークを迎えて、約1週間続きます。

 そのうち約10%が2週間続きます。

 風邪の症状をまとめてみると、以下のようになります。

 ・鼻水、鼻づまり

 ・のどの痛み、咳

 ・発熱(あまり高くないのがほとんど)

 •頭痛(必ずしも現れるわけではない)

◆風邪がはやるのはいつごろ?

 年間を通してみられますが、多いのは初秋から晩春にかけてです。

◆どのくらいの頻度で風邪をひく?

 ・幼児は1年間に平均6-7回、多い子では1年間に12回以上かぜをひく子もいる

 ・最も風邪をひく確率が高いのは、生後1年以内に集団生活を始めた乳幼児

  うちの子供は、保育園時代、風邪をひくとよく高熱が出て、同時に喘息にもなっていたので、1/3から1/4はお休みしていました。

 ・成長と共に減少し、大人は1年間で平均2~3回

風邪の診断は?

◆風邪の診断はどのようにする?

 風邪の診断には検査は必要でないことが多く、検査よりも病気の経過や症状を正しく把握することのほうが大切です。

 ただし、他に病気が隠れていないかを確認するために、検査が必要になることもあります。

 問診や症状の確認から他の病気ではないことが判断できない場合は、必要に応じて下記のような検査をします。

 •血液検査:全身の状態を確認する

 ・尿などの細菌検査

 検査などの結果、他の病気ではないことがはっきりすれば、風邪ということになります。 

風邪の治療は?

◆基本的には風邪の治療は不要

ほとんどの場合、風邪は治療を行わなくても治ります。

しかし、症状が強いときは症状を和らげるための治療(解熱薬、咳止め、鼻水止めなど)を行います。

また、安静にしていられない事情がある場合も、症状を和らげるために同じ治療をすることがあります。

◆自分でできる治療法=風邪かなと思ったらまずすること

風邪は、自然に治るものなので、その助けとなるように以下のことを心がけましょう。

・安静にする

 寝ていなくてはいけないわけではありません。

 読書をし足り音楽を聴いたり、ゆっくりと体を休めるようにします。

・十分に水分補給をする

 のどが渇いたという感覚がなくても、意識的にお水やお茶、スポーツドリンクを飲みましょう。

・消化がよく栄養価が高い食事をとる

 食欲がなくても必ず食事は取りましょう。

 少量でも栄養価が高く食べやすいもの(例えばリゾットなど)、食べられるものを摂るようにします。

◆どうなったら受診の必要があるか(内科・耳鼻科)

・高熱が一週間以上続く場合(内科)

 高熱が続くと体力が落ちて治りが遅くなってしまうため、解熱剤の処方が必要な場合があります。

 下熱剤の使用は、あくまでも一時的に熱を下げるためのものです。

 一時的に熱を下げることによって、体力の回復や水分や食事が摂れるようにすることが目的です。

・のどが痛くて物が食べられない場合(耳鼻科)

 食べられないと体力が落ち、自然治癒のためにマイナスになるので、できるだけ早く食べられるようにする必要があります。

 そのための治療や投薬です。

まとめ

一般的に「風邪」と言われている「急性上気道炎」は、特に治療をしなくても治る病気です。

ただし、風邪の症状とよく似た他の病気が隠れている場合があるので、甘く見てはいけません。

また、始めは風邪であっても、そのウイルスが気管支や肺に入ってしまうと、気管支炎や肺炎を起こしてしまうので、症状が長引くときも要注意です。

単なる風邪であると判断するのは、他の病気ではないことがはっきりして初めてできることです。

数日様子を見るとしても、症状が重症化したり長引いたりするようなときには、医師の診察を受けましょう。

小さなお子さんや体力の落ちているお年寄りのかたは重症化しやすいので、早めに受診するようにしましょう。

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