コンクリートブロック塀 大阪の地震でなぜこんなに倒れたのか?わかりやすく説明!

CB塀1

2018年6月18日の大阪北部地震では

公共交通機関が多数長時間ストップしたり

ガスや水道の供給が止まる地域が出たりという

インフラの被害だけにとどまらず

5名のかたがなくなられるという

悲しい被害が出てしまいました。

亡くなられた5名のうちお二人のかたが

CB(コンクリートブロック・以降CB)の下敷きになるという

痛ましいことが起きてしまいました。

2年前まで建築関係の仕事をしていた私は

なぜ防ぐことができなかったんだろうという

疑問を持たざるを得ません。

一般のかたよりは多少なりとも知識があると思いますので

今回の地震でなぜ多くのCB塀が倒壊したのか

私なりの意見を述べたいと思います。

どなたが読まれてもわかりやすいように

出来る限り専門用語は使わずに

また建築基準法をそのまま引用するのではなく

噛み砕いて掲載しようと思います。

CB塀の安全性について疑問を持たれた方は

ぜひお読みください。

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CB造のメリットとデメリットは?

法的な決まりを説明する前に

CB造のメリット・デメリットについて説明します。

なぜそうするかというと

そのデメリットの部分が法的な決まりに密接にかかわってくるからです。

◆CB造のメリット・デメリット

1.CB造のメリット

 ・ブロックなのでそれを積み上げて擁壁や塀を手軽に作ることができる。

 ・外部の雨ざらしの環境では、木造の塀と比較すると圧倒的に耐久性が高い。

 ・鉄筋コンクリート造と比べると、圧倒的に費用が少なくて済む。

2.CB造のデメリット 

 ・ブロックを積み上げて作るので、それらをつなぐモルタルや鉄筋が必要になる。

  モルタルや鉄筋が規定通りに施工されていないと著しく強度が落ちる。

 ・上記の理由から、CB造は最大積み上げることができる高さが決められている。

  厳密に言うとCBは厚みが10センチ・12センチ・15センチのものがあり、

  それぞれに決まりが定められています。

  CB塀はその高さによりほとんど12センチで作られるので

  以降12センチの決まりについて説明していきます。

CB塀の法的な決まりはどうなっているの?

CB塀の構造について詳しく決めているのは

主に建築基準法と建築基準法施工令です。

この条文は大変わかりにくいので

わかりやすいように施工にかかわる詳細な決まりなどは省略して

まとめてみます。

コンクリートのブロックを積み上げて作るCB造は

それぞれのブロックがしっかり接着されていないと

強度を保つことはできません。

そのために、縦と横の鉄筋を入れてモルタルで接着しているのです。

また、積み上げた高さが高くなればなるほど

揺れた時にかかる力が大きくなるので

積むことができる高さも決められています。

(社)全国建築コンクリートブロック工業会が

大変わかりやすい図を作ってくれていますので

参考にここに掲載します。

CB1

        出典:社団法人全国建築コンクリートブロック工業会

CB2

        出典:社団法人全国建築コンクリートブロック工業会

CB塀が大阪の地震でなぜこんなに倒れたのか?

地震後の連日のニュースでも倒壊したCB塀の映像が

多数報道されていましたね。

なぜこんなに多くのCB塀が倒れてしまったのでしょうか?

それはいくつかの原因が考えられますね。

1.CB塀の構造が旧建築基準法の決まりで作られている古いものが多い

2.数十年前はCB塀の詳細な図面を要求されなかった(自治体による)

3.数十年前は厳格な現場検査がなく、図面(決まり)通りに作られていないことがあった

4.CB塀の老朽化により強度が低下していた

今は既設のCB塀でも法的な決まりに合っていないと

補強や積み直しをしないと許可がおりません。

ところが、数十年前には普通の住宅は

完了検査を受けなくても住んでもいいという

暗黙の了解のようなものがありました。

なので、実際にはなくても図面上で控壁を記入しておけば

図面上の審査は合格し、現場検査は受けなくて済んだ時代がありました。

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もちろん現在は完了検査を受けて合格しないと

住むことはできません。

したがって、図面と現場が一致しないと現場審査は合格しません。

結局数十年前の悪しき慣習のつけが

今になって回ってきたということでしょうか。

これから新設する場合は決まりを守ることはもちろん

すでにあるCB塀も専門家の検査を受けて

安全性を確認する必要があります。

費用はかかりますが非破壊検査なら

CB塀を壊すことなく現状のままで

かなり正確に強度を知ることができます。

まずは今あるCB塀の現状を把握し

必要ならば補強をして安全性を確保しなければなりません。

今回の寿栄小学校のCB塀の倒壊にしても

専門家の提言を受けて教育委員会が検査をしているのに

安全という判断をしてそのまま放置したということですが

皆さんはどう思われますか。

私は検査をした教育委員会がどのような根拠をもって

安全だと判断したのかが不思議でしかたがありません。

CB塀の控壁や最高高さについての建築基準法の決まりは

知らなかったということですが

それを知らずに安全だと判断したのは

あまりに根拠のない判断だったとお思います。

また、市内を少し歩けば新しい7段以上のCB塀には控壁がついていることがわかるはずなのに

疑問を持たれなかったのでしょうか。

建築関係の専門家に確認すればすぐにわかることなのに

本当に残念でなりません。

まとめ

安全を保つために法的な基準を守るのは最低限の義務です。

なので、新しく作るときは法的な決まりを守る。

すでにあるCB塀なら

・基準の高さを超えていないか

・控え壁が必要な高さなら決まった間隔内にあるか

・目地(ブロックとブロックの継ぎ目)のところにひび割れがないか

・目地のところがずれていないか

・ブロック自体にひび割れがないか

など目で見るだけでも出来る確認方法があります。

自分の所有のCB塀ならその安全性に自分で責任を持つ

それ以外でも上記の危険な状況が気になれば

・町内なら自治会長さんに相談する

・市役所の建築課などに現状を伝える

など危険な状況はみんなで共有し

その対処方法まで確認しましょう。

将来のことを考えるなら、審査に通るかどうかではなく

安全であるかどうかをみんなが真剣に考える必要があると思います。

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