「ステロイド」という名前を聞くだけで副作用を心配する人もいるようですが、実際にはどうなのでしょうか。
ステロイドはさまざまな病気や症状の治療に使われています。
ここでは、ステロイドはどんな効き目があるのか、副作用は心配ないのか、服用する場合はどんなことに注意すればいいのかについて説明します。
ステロイドの効果は?
そもそも「ステロイド」とは、身体に元から存在する「コルチゾール」という副腎皮質ホルモンのことです。
ステロイド薬は、副腎皮質ホルモンの働きを助けて、炎症をしずめたり、免疫系をおさえる作用があります。
現在、炎症を抑える最も強力な作用をもつ薬なので、炎症性の病気、免疫系の病気、アレルギー性の病気などに広く使用されています。
たとえば、膠原病、ネフローゼ、関節リウマチ、重い喘息、ひどいアレルギー症状、めまい、耳鳴り などに用います。
ステロイドの副作用は?
ステロイドは、劇的な効果があるため、強烈な副作用があるように思われています。
しかし、多くの人が想像している強烈な副作用は、ほとんどがドーピング等で過量摂取した場合に起こる副作用です。
病気の治療で使う量、特にアレルギーに使う少量で強烈な副作用が起こることは基本的にありません。
ステロイドは様々な病気の治療に極めて効果的な反面、軽い副作用についてはまったくないとはいえません。
飲み始めに多いのは、いらいら感、不眠、消化不良、下痢、吐き気、血糖値の上昇、食欲増進などです。
服用が長めになると、にきび、むくみ、生理不順なども起こります。
長期服用した場合に特徴的に現れるのが、脂肪の異常沈着です。
その他、免疫力の低下、骨粗鬆症を引き起こす場合があります。
長期服用で、まれに起こる副作用に、副腎不全、ウイルス性肝炎を含め各種感染症の誘発、血糖値の上昇、骨が弱る、胃潰瘍、気分の落ち込み、眼圧上昇、動脈硬化、血栓症などがあります。
脂肪の異常沈着は、多めの量を続けるとかなりの頻度で生じ、ムーンフェイスといって顔がふっくらしたり、肩やおなかが太ったりします。
ただ、これは減量すれば治りますので大丈夫です。
仮にこのような副作用が起こったとしても、軽い副作用の場合は、病気によっては治療を優先しなければなりません。
そのため、高い効果を維持しながら、できるだけ副作用を減らせるよう、様々な工夫がなされてきました。
その中で現在も行われているのは、飲み方で副作用をできるだけ少なくする、という方法です。
隔日(1日おき)で飲む、朝は多め・夜は少なめに量を調節する、などです。
そのような調節がしやすいのが、『プレドニン』です。
『プレドニン』は、作用時間が長過ぎず短過ぎず、適度に効き目が続きます。
服用する場合の注意事項は?
ステロイド剤を服用するときは、特に、指示された飲み方を必ず守ることが大切です。
ステロイドは怖い薬だからと、自己判断で飲む量を変えたり、途中で止めてしまったりすると、別の副作用(離脱症状など)を起こしたりする恐れがあります。
必ず、決められた1日量を、決められた期間、きちんと指示通りに服用するようにしなくてはなりません。
それが、ステロイドの副作用を最も少なく抑える、最善の方法です。
1日の回数、1回の使用量は、医師が患者の症状や病状をみながら、重大な副作用をおこさないように適切な判断をくだすので、指示を正しく守ること。
*医師から指示された検査は、必ず受けるようにします。
*指示された服用法を守り、かってに中止したり、増量したりしないこと。
*服用中の飲酒は、薬の作用に影響したり、副作用がおこりやすくなったりするので、服用中は禁酒を守ること。
*服用は朝食後が基本ですが、飲み忘れた時は昼食後になってもいいので、決められた量を守ることを優先させます。
*服用中の予防接種は避けること。
*副腎皮質ホルモンにはさまざまな働きがあり、他の薬との飲み合わせでその働きが阻害されて異常をきたすことがあります。
他の薬を服用するときは、必ず医師に相談すること。
ステロイド剤の服用について何か不安や疑問を感じた場合には、一人で調べて考え込んだり薬を止めたりするのではなく、かかりつけの医師・薬剤師に相談するようにしましょう。
まとめ
ステロイド剤は様々な病気に有効な半面、服用の仕方によっては副作用の心配がゼロではないということがわかりました。
しかし、病気によっては、治療のためにステロイド剤の服用が優先されることがあります。
その場合でも、指示された用法を守れば、重大な副作用はほとんどないと考えていいようです。
世の中には様々な情報が飛び交っていますが、それらに惑わされることなく、医師や薬剤師から正しい情報を得るようにしましょう。
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