血糖値を下げる方法というと、食べたいものを我慢して、つらい運動をしなければならない と思っていませんか。
食べるのが大好きで運動が大嫌いな人でも、無理なく生活習慣を改善する方法があるのです。
ここでは、少しの知識と工夫知識で食生活を改善して、苦労せずに血糖値を下げる方法を紹介します。
ひと手間、ひと工夫で血糖値を下げる
1.朝のトーストをバナナに変える
血糖値に大きく関わる食品は炭水化物と糖分です。
パンの材料である小麦粉は炭水化物なので、これを食べないことにより血糖値は確実に下がります。
バナナにも糖分は含まれているのですが、何もかも我慢すると長続きしません。
何よりも、食事の満足感を得ることはとても大事なことです。
2.お昼の立ち食いうどんをステーキランチに変える
うどんの材料は小麦粉なので、血糖値を上げる材料です。
さらに、立ち食いは早食いになってしまい、一気に血糖値が上がってしまいます。
この二つの要因から、立ち食いうどんは、血糖値に注意している人にとっては、最悪のメニューなのです。
ステーキには、炭水化物は含まれていないので血糖値はほとんど上がらないため、立ち食いうどんよりお勧めなのです。
付け合わせの野菜もしっかり食べて、ご飯やパンは少なめに。
3.食べる順番を変える
同じものを食べても、食べる順番を変えると血糖値に変化がでます。
即効で効果が出るわけではありませんが、習慣にすればじわじわと効果が出る方法です。
では、どんな順番がいいのか具体的に説明します。
・一番目 食物繊維の豊富なもの
野菜、キノコ、海草など
血糖値の上昇を抑える効果のあるものを先に食べて、ある程度空腹感を満たす。
・二番目 タンパク質の多いものを食べる
肉や魚、大豆製品や卵など
最初にメインを食べると、どうしても食べ過ぎてしまいます。
食物繊維を食べてある程度落ち着いてから、メインを味わいましょう。
・三番目 最後にご飯やパン、イモ類などの炭水化物を食べる
空腹の時に炭水化物を食べると、胃腸での吸収がよく、すぐに血糖値が上がってしまいます。
食物繊維等消化の悪い(消化に時間がかかる)ものを食べて、最後に炭水化物を食べるようにします。
(空腹時に炭水化物を食べると、胃腸でに吸収がよく、すぐに血糖値が上がってしまうのでこの順番で)
ここで一つアドバイスがあります。
それは、消化を遅くする食材を毎食一種類は入れるということです。
ごぼう、かぼちゃ、ひじき、たけのこ等が勝機を遅くする食材です。
4.1日3食より5食
血糖値をあげるに大悪習慣は、「早食い」に「大食い」です。
そのうちの一つ「大食い」を避ける方法が「ちょこちょこ食べ」なのです。
私たちは普通、三度の食事をしています。
しかし、食事の回数を増やせば、一回の食べる量が少なくなり、その分血糖値の急上昇が抑えられます。
注意点は、食事の感覚が短くなり過ぎないことです。
目安は、4時間ぐらいです。
最後の食事の時間が遅くなり過ぎないことも注意してください。
5.かみごたえのある食べ物で早食いを防ぐ
かみごたえのある食べ物なら、必然的によく噛んでゆっくり食べますね。
ゆっくり食べると血糖値の急上昇も抑えられます。
いつも食べているものをかみごたえのあるものに変えるだけで、早食いもなくなり、よくかめるようになるのです。
ご飯なら玄米、パンならライ麦パン、野菜はごぼう、レンコン、こんにゃく、豆類など、お肉なら赤身にするなどです。
6.小さい食器に変える
お茶碗にごはんが少ししか入っていないとさびしい気がします。
でも、小さめのお茶碗でもしっかり盛り付けるようにすると、ほとんど苦痛なく食事の量を減らすことができます。
外食が多い方は、週に一度でもいいので、カロリーを考えたお弁当を持っていく習慣を作りましょう。
その習慣を続けるうちに、だんだん腹八分目になれていき、食べる量が減っていきます。
7.血糖値が上がる食べ物を知る
カロリー計算をしなくても、血糖値の上がりやすさがすぐにわかる方法があります。
それは、「GI値」で、グリセミック・インデックスの略です。
これは、簡単に言うと、血糖値の上がりやすさを数値であらわしたものです。
以下に、主な食品のGI値をあげてみます。
食事をするときは、この表を思い出して下さい。
・お米
精白米 84
赤飯 77
胚芽精米 70
麦(押し麦) 65
玄米 56
・麺類
ビーフン 88
うどん 80
そうめん 68
スパゲッティ 65
中華めん 61
そば 59
ぜんこぶふんzパスタ 50
・パン
菓子パン類 96
食パン 91
ロールパン 83
ベーグル 75
全粒粉・ライ麦パン 55
血糖値を下げる食材をおいしく食べる
1.血糖値を下げる食材
血糖値を下げる食材の主なものは野菜です。
旬の野菜をおいしく食べましょう。
・春:新玉ねぎ
・夏:ゴーヤ、赤ピーマン
・秋:まいたけ
まいたけに含まれるX-フラクションには、血糖コントロール効果とコレステロール吸収抑制効果があることが分かっています。
注意することは、X-フラクションは、とても水に溶けやすく壊れやすいので、水洗いせず、長く火にかけないようにしてください。
・冬:
ごぼう、大根、ニンジンなどの根菜類、白菜、ネギなどは、どれも食物繊維をたっぷり含んでいます。
鍋物や煮物にしてたくさん食べましょう。
・その他の善玉野菜:ブロッコリー、もやし、かぼちゃ、オクラ、大豆、山芋、アボカドなど
これらの野菜を冷蔵庫に常備して、どんどん使いましょう。
2.肉類を食べるとき注意すること
・避けたほうがいい肉は、牛肉、豚ロース、ハム、ソーセージ類です。
これらは飽和脂肪酸が多いために血中のコレステロールが上がり、動脈硬化を招くためです。
・おすすめは、豚ひれ、豚もも、鶏のささみ、むね肉です。
・食べ方で注意すること
① 肉だけで血糖値が上がるのではなく、脂肪と一緒に摂取すると血糖値が上がるので、蒸す、ゆでるなどできるだけ脂肪を使わない調理法にする。
② 一回の食事で摂る量は、100グラムまでとする。
③ 野菜と一緒に食べる
肉100グラムに対して野菜150グラムが理想です。
先に野菜を食べてから肉を食べます。
3.おすすめの魚
・さば、鰯、さんま、あじなどの青魚には、血液をサラサラにするEPAやDHAが含まれています。
これらの成分は、体内で酸化されやすいという弱点があるので、抗酸化作用のある野菜や果物と一緒に食べるのが効果的です
4.スパイスを上手に使って血糖値を下げる
一般的なスパイスの中にも血糖値を下げる効果のあるものがあります。
代表的なものは、にんにく、しょうが、シナモン、とうがらしなどです。
・にんにく:糖代謝を促進し、インスリンの分泌を促します
・しょうが:細くなった血管を広げる作用があります
・シナモン:血糖値を下げるスパイスの王様です
6.食べてもよいスイーツ
生クリームたっぷりのショートケーキは、即血糖値上昇につながるのでお勧めできません。
食べてもいいものは・・・
・苦味の効いたガトーショコラ
このケーキに使われているカカオは、ポリフェノールを多く含み、抗酸化作用があります。
同じチョコレートでも、ホワイトチョコレートはポリフェノールを含んでいないし、カカオバターをたくさん使っているので避けましょう。
・フルーツたっぷりのタルト
フルーツは、たくさんの砂糖で煮たものは避けましょう。
生のバナナ、キウイ、ブルーベリーを使ったものがおすすめです。
まとめ
血糖値をあげないおすすめの食材は、意外とたくさんあることがお分かりいただけたでしょうか。
食生活に興味を持ち、いろいろと工夫することで、血糖値の上昇は抑えることができるのです。
無理な節制は長続きしません。
前述の方法を参考に、おいしく楽しく食生活をコントロールして正常な血糖値を維持しましょう。
参考にこちらもどうぞ血糖値を下げるにはどうすればいい?毎日の生活で実践できる方法を紹介します