インフルエンザの予防接種の効果は?受ける際の予備知識は?副作用の心配は?

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インフルエンザにかかった経験はありますか。

私は、予防接種を全く受けていない状態でかかったため、なかなか熱が下がらず苦しみました。

お子さんがインフルエンザにかかるのも可哀そうですが、大人も仕事に支障が出てしまうことがあります。

治りきらないうちに出勤すると周りにうつしてしまう心配があるため、その心配がなくなるまで仕事に行けないからです。

予防接種はインフルエンザを100%防ぐことはできませんが、かかることを予防したり、重症化することを防いだり、効果は認められています。

ここでは、インフルエンザの予防接種の効果、予防接種を受ける際に知っておくこと、副作用について説明します。

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インフルエンザの予防接種の効果は?

◆予防接種の効果はどの程度あるの?

インフルエンザウイルスの侵入を完全に防ぐ働きはワクチンにはありません。

しかし、予防接種には、インフルエンザウイルスがきっかけとなる肺炎や脳症など“重症化”を予防する効果があります。

インフルエンザワクチンを投与することで、私たちの体はウイルスを攻撃する抗体を作ります。

この抗体が、同じウイルスが再び体内に侵入してきたときに攻撃するため、発病や重症化を抑えるのです。

ただし、この効果も100%ではありません。

厚生労働省が行った調査では、65歳以上の健康な方で、約45%の発病を阻止し、約80%の死亡が防げるという結果が出ています。

◆効果の持続する期間は?いつ受ければいいの?

接種後、2週間程度で効果があらわれ、約5か月間効き目が持続します。

インフルエンザは12~3月に流行期のピークを迎えるので、12月の上旬までに済ませれば、4月までの効果が期待できます。

ただし、徐々に効き目は弱くなっていきます。

受験を控えているなど特殊な事情がある場合は、その日に合わせて逆算して受ける日を決めるという方法もあります。

ただし、一般的な予防接種を受ける時期より遅い場合は、ワクチンがなくならないように事情を説明して予約をしておく必要があります。

(インフルエンザの予防接種は、基本的に予約が必要な医療機関がほとんどです)

◆予防接種の種類は?

予防接種の効果を得るためには、流行するインフルエンザの型とワクチンの型が一致しないと効果がありません。

なので、毎年どの型のインフルエンザが流行するかをデータから導き出してワクチンがつくられます。

基本的には、同じ年のワクチンは、どこの医療機関で受けても同じものです。

それでも、新型ウイルスが出現すると対応するワクチンがないので、そのインフルエンザに対しては予防接種の効き目はありません。

◆インフルエンザの予防接種は毎年受けなければ効果はないの?

上記で説明したように、毎年流行するインフルエンザはその年によって異なります。

そのため、毎年新しいワクチンがつくられます。

インフルエンザウイルスで世界的に流行がみられるのは、A型とB型です。

しかし同じA型やB型でも、インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変化しているため、昨年のワクチンによって作られた抗体が、今年は機能しない可能性が高くなります。

また、ワクチンの効果が発揮されるのはおよそ5カ月なので、1年後インフルエンザの流行時には効き目はほとんどなくなってしまっています。

ですので、重症化を避けるためには、予防接種は毎年受けることが重要です。

予防接種を受ける際に知っておくことは?

◆予防接種はだれでも受けられるの?

予防接種は生後6か月から受けられます。

 ○ただし以下の項目に該当する人は受けることができません。

 ・体温が37.5℃以上ある

 ・重篤な急性疾患にかかっている

 ・以前にインフルエンザ予防接種を受け、その成分にアナフィラキシーを起こしたことがある

 ・その他、医師が不適当な状態と判断した場合

 ○その他、基礎疾患があったり、免疫異常、気管支喘息などの持病がある方は、医師との相談が必要です。

 
◆接種後に注意することは?

 ・接種してから30分間はアレルギー反応が出る場合があるので、医師とすぐに連絡が取れるようにしておきましょう。

 ・発熱やけいれんなどの副反応は約24時間以内に現れるので、接種後24時間は体調に注意しておきましょう。

  異状が現れた場合は、すぐに医師の診察を受けましょう。

 ・接種後、接種部位が腫れたり、痛む場合がありますが、通常4~5日以内で治まります。

  もし体調に変化があった場合は、医師の診察を受けましょう。

 ・接種後は通常通りの生活で大丈夫ですが、接種した部分を直接触らないように清潔に保ち、当日は激しい運動や大量の飲酒は避けるようにします。

◆年齢によって受ける回数は違うの?

 ・生後6か月~13歳未満:2回

  この年齢の子供が2回接種を受けることになっているのは、生きてきた年数が少ないためインフルエンザにかかった経験が少なく、抗体もあまり作られていないからです。

 ・13歳以上:1回または2回

 ・高齢者は定期接種(接種は毎年1回)

  65歳以上の高齢者と60歳~64歳の基礎疾患を有する人は定期接種となっていて、市町村によって条件付きで割引があったり無料になったりする場合があります。

  お住まいの市町村に問い合わせてみてください。

 
◆予防接種の費用は?

予防接種は病気に対する治療ではないため、健康保険が適用されず、原則的に自己負担となります。

金額は医療機関によって異なりますが、高齢者で2000円前後、成人が3000円~4000円がほとんどです。

13歳未満は、一般的には、1回目は2000円~3000円という病院が多く、2回目は1回目より料金が安くなる病院が多く、2回目は無料という医療機関もたまにあります。

公的負担していたり割引をしている医療機関などもあるので、お住まいの地域の保健センターや医療機関に問い合わせてみましょう。

◆予防接種の費用が医療機関によって違うのはなぜ?

予防接種は自由診療です。

自由診療ということは健康保険適用外となり、病院で独自に料金を設定できるので、病院によって費用が違ってくるのです。

また、健康保険適用外のため基本的に健康保険が使えず、全額自己負担となります。

インフルエンザの予防接種の副作用の心配は?

インフルエンザの副反応は一般的に軽微な症状です。

◆接種した場所に起こる副反応

 接種を受けた人のうち10~20%が、注射をした箇所が赤くなる、腫れる、硬くなる、熱を持つ、痛くなることがあります。

 これらの症状は通常2、3日でなくなります。

◆全身の副反応

 接種を受けた人の5~10%の人に発熱、悪寒、頭痛、嘔吐、下痢、倦怠感、めまい、リンパ節の腫れなどの症状が起こることがあります。

 これも通常は2、3日でなくなります。

◆稀に一過性の意識消失がみられることがあります。

◆重篤な副反応

非常にまれなケースですが、以下のような副反応の症状が起こることがあります。

 ○アナフィラキシー症状

 非常に強いアレルギー反応で、アレルギーの原因となるアレルゲンに対して強い反応を起こし、全身にアレルギー症状が現れます。

 のどの腫れによって気道がつまったり、血圧が低下して(アナフィラキシーショック)、短時間で命に関わる危険な状態になることもあります。

 ○急性散在性脳脊髄炎

 脊髄を中心とする中枢神経に炎症が起き、呼吸困難などを起こし重体になることがあります。

 
 ○肝機能障害、黄疸

 肝機能障害は、肝臓が正常に働かなくなる状態です。

 肝機能障害をほおっておくと、肝炎や肝硬変、肝臓がんなどになる恐れがあります。

 主に肝機能障害によって起こる症状に、黄疸があります。

 全身、特に皮膚や白目の部分などが黄色味を帯びてくるようになります。

 ○ぜんそく発作

 ぜんそくになると息をするときにゼーゼーと音がしたり、咳や痰が出たり、呼吸困難の症状が現れたりします。

 ぜんそく発作では、呼吸困難に陥り、話すことや歩くことが難しくなり、ひどくなると酸素の欠乏により唇や爪が青くなることもあります。

ほんのまれにしか起きない副反応も、念のため紹介しました。

重篤な副反応はごくまれにしか現れないため、過剰に心配する必要はありません。

万が一のときあわてないよう、正しい知識を身に着け、迅速な行動ができるように準備しておくことが重要です。

◆卵アレルギーに注意

インフルエンザのワクチンには鶏の卵の一部が使用されていることもあり、卵アレルギーと診断された乳幼児が接種すると、アレルギー症状が出る危険性があります。

接種を受ける前に、必ず担当医に相談しましょう。

まとめ

インフルエンザは、抵抗力の弱い乳幼児や高齢者がかかってしまうと、重症化する場合があります。

そうならないためにも、予防接種を適正な時期に受け、予防に努めることが大事です。

医療機関や市町村のWEBサイトで早めに情報を集め、ピークになる前に予防接種を受けられるように準備をしておきましょう。

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