「政府の省エネ対策広報」によると、暖房温度を1℃上げると、冷房温度を1℃
下げるよりも年間のエネルギー消費が4倍多いと報告されています。
冷房の冷やし過ぎについてはこれまでもよく言われていましたが、以外にも暖房のほうが
エネルギーを消費していたのですね。
そこで、誰にでもできる地球温暖化対策の一環として、
ここでは衣類によって寒さを防ぐ方法を考えてみます。
我が家でも、暖房の設定温度はできるだけ下げて(16度に設定しています)、
衣類で寒さを防ぐようにしています。
寒いと感じた時にすぐ暖房の設定温度を上げるのではなく、衣類の着方によって
暖かくする方法を考えてみましょう。
寒さを感じる部分は首と手首と下半身
体全体を効果的に温めるには、以下の4ヶ所を重点的に温めましょう。
1.首
2.手首
3.足首
4.腰とお腹(特に女性は要注意)
1.首は、頭を支えていて筋肉が緊張しているので血流が
悪くなりがちですが、温めると血液が循環して体全体が温まります。
2.3.手首と足首は皮膚が薄いので、温めると血管も温まって血流が
よくなり、血液が循環して体全体が温まります。
4.腰は寒さを敏感に感じるため、温めると暖かいと感じて
血管を拡張して血液を手足にも送り、手足まで温めて
くれます。
特に女性は、生理中は腹部に血液が集まり手足が冷えるので、
意識して腰とお腹を暖めるようにしましょう。
血液が循環して体全体を暖め、生理痛の予防にもなります。
衣類の素材は適材適所で使い分ける
衣類内の快適な環境を左右する条件は、
・保温
・吸湿
・吸水 です。
衣類によく使われる素材のウール・化学繊維・コットン・シルクの3種類について
上記の機能を調べてみると
保温性に優れている順序は、①ウール ②化学繊維 ③コットン
吸湿性では、①ウール ②化学繊維 ③コットン
吸水性では、①コットン ②③のウールと化学繊維はほとんど吸水性なし
ということがわかりました。
次に、衣類の種類によって最適な素材は何かを説明します。
1.下着
下着に要求される機能は、吸湿性・放湿性・保温性です。
上記の順位比較には入っていないのですが(対象になっていなかっただけ)、
吸湿性・放湿性・保温性を備えた最適な素材は、シルクです。
シルクは、綿の約1.3倍の吸水性、1.5倍の放湿性を持ち、余分に取り入れた湿度を
外気放湿する作用もあります。
ただし、デメリットとして、
・洗濯に手間がかかる
・価格が高い
ということがあります。
シルクに代わる下着の素材として、
など、各社があったか下着を出しています。
ちなみに、私は ユニクロのヒートテックと 極暖 を着用しています。
(一番お勧め というわけではありません。手に入りやすかったので)
2.下着の次に着る素材
下着の次に着るものに求められる機能は
・保温性の高いもの=空気層を作って暖かい空気を保ってくれるもの
ということになります。
たとえば、
・裏起毛のトレーナー
・厚手のフリース
・ウールのリブ編みセーター
などです。
3.さらに暖かくするなら
・ウールのリブ編みセーターの上に、裏起毛のトレーナー,厚手のフリースなどを
重ねる
その場合、下着のすぐ上に着るものは薄手のほうが動きやすいです。
私は、ユニクロのハイゲージのリブ編みタートルセーターの上に 厚手のフリースの セーター というパターンがほとんどです。
プラスαの小物使い
1 で、首・手首・足首・腰とお腹を重点的に暖める と説明しましたが、
具体的にはどうすればいいでしょうか。
・首 タートルネックを着る
シルクのマフラー・スカーフを巻く
・手首 アームウォーマーをする
指なし手袋をはめる
・足首・足 レッグウォーマーをはく
厚手の靴下をはく
ブーツ型の室内履きをはく
私が実践してみて特にお勧めなのは、
・厚手の靴下の上に室内履き(極太毛糸で編みました)をはく
・指なし手袋をはめる(手の甲を暖めるのが効果あり)
です。
寒がりな相方は、さらにニット帽をかぶっています。
これも、かなり効き目があるようです。
まとめ
当たり前の話ですが、冬は寒いものです。
暖房で室温を上げて半袖Tシャツ なんて、おかしいと思うのです。
スウェーデンなどで建物の断熱性能が非常に高く、暖房も
少なくて済む場合は別ですが、一般的な日本の家屋では、建物自体にも
簡単にできる寒さ対策をして、衣類でも暖かくする という2本立てをお勧めします。
基本的には、建物側と衣類で暖かくして、それでも寒い時は暖房の力を借りる
という考え方で乗り切りたいですね。