耳の異常は、痛みだけでなく耳鳴りや耳が詰まって聴こえにくいなど、さまざまな症状で現れます。
痛みがあると、我慢できなかったり不安になったりして、ほとんどの場合は耳鼻科に行かれるでしょう。
しかし、痛みがなく、ちょっと聴こえにくいとか詰まった感じがする程度では、なかなか病院に行かないことが多いのでは?
これらの症状は発作がおさまるとなんともなくなるので、体調や疲れのせいにして病院に行く人が少ないのが現状です。
でも、これは大きな間違いです。
突発性難聴やメニエール病など、早期に発見すれば完治する見込みがある病気が、治療が遅れたために治らなくなることがあるのです。
ここでは、どんな症状があれば耳鼻科を受診しなければいけないかについて解説していきます。
どんな症状があれば耳鼻科を受診?
以下のような症状があればできるだけ早く耳鼻科で診察を受けてください。
それぞれの症状から考えられる病気もあげてみますので、参考にしてください。
1.耳が痛い
・耳が痛くて聴こえにくい場合:中耳炎
(大人になると鼻をかまない限りほとんど中耳炎になりません)
・耳たぶを引っ張るとさらに痛い:外耳道炎
2.耳鳴り、聴こえにくい、詰まった感じがする
・鼓膜や外耳道に痛みが無ければ、聴力検査でどこが悪くて難聴になっているか調べる
:突発性難聴、メニエール病、耳管狭窄(きょうさく)症、耳管開放症など 3.めまい
・めまいが起きた時の状況を詳しく伝える
起床時か、または何時頃か、何をしていて起きたか
耳鳴りが同時に起きたか、同時に耳が聞こえにくくなったか
:突発性難聴、メニエール病、外リンパ瘻、前庭神経炎など
4.その他
吐き気や頭痛:メニエール病
これらの病気は、あくまでも参考としてあげました。
例えば、一言にめまいといってもさまざまなめまいがあり、それによって考えられる病名が違ってきます。
上記の症状が起きたら、できるだけ早く耳鼻科を受診しましょう。
早期の受診、発見で完治した体験談
私の最近の体験をお話します。
朝起きると右耳だけが詰まった感じがあり、少し聴こえにくいかなあという程度でした。
その日はスイミングに行く日だったので、プールに入ってもいいのかどうかを確認したくて、耳鼻科を受診しました。
鼻、喉、耳を見ていただいても炎症など異常はありませんでした。
聴力検査で左右の聴力を比較して、一定以上の差がある場合は突発性難聴の疑いがあるとのこと。
すぐに聴力検査をしていただいたところ、右耳のほうが少し聴力が悪い音域があるが、突発性難聴と判断するには差が小さいという結果でした。
もし治療をするなら、今始めるのが最も完治の可能性が高いということなので、すぐ治療(8日間お薬を服用)を始めました。
それでも完治するのは1/3、ある程度治るのは 1/3、全く効果がないのが 1/3といわれています。
運よく完治し、すぐ耳鼻科を受診してほんとによかったと思いました。
もしかしたら、2~3日したら治ったかもしれないとのことなのですが、治らなかった場合遅れて治療を始めても、完治の可能性が低くなるので決断しました。
決め手は、すぐ治療を始めることが完治の可能性を高くすること、短期の服用なら薬の副作用がほとんどないことの2点でした。
病院に行くのがすごく嫌いなので、スイミングに行く予定がなければ耳鼻科を受診していなかっただろうと思うと、何が幸いするかわかりませんね。
まとめ
耳の病気を治すには、早期発見、早期治療が大事です。
早期発見のために、めまい、耳鳴りなどちょっとした異常でもほおっておかずにできるだけ早く専門医の診察を受けましょう。
治療の必要がなければ、それに越したことはありません。
また、めまいから脳の病気が見つかる場合もあります。
こんな程度なら大丈夫、と異常を甘くみないで、体が送るシグナルをきちんとキャッチしましょう。