お中元をいただいたら、お返しはするものなのでしょうか。
また、お礼の電話とお礼状は両方必要なのでしょうか。
ここでは、
・正式なマナーではどうするのか
・実情に合わせるとどうなるか
について述べていきます。
お中元のお返しは必要?
・本来のお中元の目的は、お世話になったことに対する感謝の気持ちを表したものです。
ですから、お返しの品を贈る必要はありません。
お返しをしたいという場合には、「こちらこそお世話になっています」という意味でお中元を贈ってもかまいません。
その場合、少し時期をずらして「暑中御見舞」といった形で贈るのが自然でいいですね。
・友人や知人、兄弟などのあいだで、夏のご挨拶の目的で贈られるもの
こちらは、お互いに贈り合うのが普通です。
先に頂いたらこちらからも同程度の品物を贈りましょう。
お中元のお礼の電話とお礼状は両方必要?
1.お礼状は特別な場合以外は必要
お返しは必ずしも贈らなくてもマナー違反にはなりませんが、どんな形にしろお礼の気持ちを伝えるのは最低限のマナーです。
特に目上の方の場合は、はがきでもよいので手書きのお礼状を出すのがマナーです。
(正式には封書ですが、はがきで十分です)
仕事関係の取引先など、数が多い場合は印刷でもかまいません。
2.電話とはがきの両方が必要か
・電話とはがきの両方でお礼を伝えたほうがいい場合は、特に親しい目上の人で忙しく仕事をしていない方です。
このような場合には、お礼状だけでは、丁寧だけれども事務的な感じがするので、届いたらすぐに電話でもお礼をするほうが喜ばれます。
・仕事関係の取引先などは、電話となると仕事中にかけることになるため、かけないほうがいい場合もあります。
電話をかけるかどうかは、相手先の状況によって判断しましょう。
お互いに仕事の支障にならないことがマナーですから。
・兄弟や知人・友人は、相手の考え方やお付き合いの程度によって判断しましょう。
堅苦しくないお付き合いの相手なら電話やメールだけでもOKです。
年配の兄弟など、形式を重んじる相手の場合はお礼状を出したほうが無難でしょう。
基本的にはお礼状を出すのが丁寧ですが、親や兄弟なら形式的なお礼状よりも元気な声を聞けるほうがうれしいもの。
普段あまり会わなかったり話す機会の少ない親や親戚・兄弟に贈ると、そのことが話すきっかけになって近況報告などができますね。
特に遠く離れていてなかなか会えないという場合は、親や親戚・兄弟にお中元を贈るというのは、「夏のごあいさつ」としてとても意味のあることだと思います。
・お礼状だと相手に届くまでに時間がかかるので、まずは届いたらすぐに電話やメールで届いた旨とお礼を伝えるほうがいいという考え方もあります。
電話やメールについてはいい面と悪い面があり、受け入れられ方が違うので、相手によってどの通信方法にするか使い分けることが必要です。
いずれにせよ、葉書はお歳暮が届いたらなるべく早め(3日以内)に出しましょう。
3.お中元を持参してもらった時のお礼状は?
お中元を持参していただいた場合、持参してくれた方が会社のトップに近い立場の方なら、その場でお礼が直に伝わるのでお礼状は不要です。
社員の方なら、トップの方宛てに、お礼の気持ちが伝わるようにお礼状を出します。
まとめ
お中元のお返しは、基本的にはしなくてもかまいません。
お中元のお礼状は、マナーとしては必ず出すということになります。
でも、贈ってくれた相手によっては、電話などで直接お礼を伝えるほうが喜ばれる場合もあります。
大切なのは、マナーは守りつつ、状況に応じて臨機応変にお礼状と電話やメールを使い分けることですね。
少し難しいかもしれませんが、迷った時は相手の立場に立ってどうするのがベストか考えてみましょう。