アレルギー性鼻炎という言葉は、ずいぶん一般的になりました。
それだけアレルギー性鼻炎の方がいるということですね。
私も、もう30年以上、年中「くしゃみと鼻水」に悩まされています。
大学生のときには、花粉症の友人がくしゃみを連発している横で「大変ね」と慰めていたのに、いつのころからか「くしゃみと鼻水」の症状が頻繁に出るようになりました。
最近、プールでひどいくしゃみと鼻水と咳が止まらなくなって大変な思いをしました。
その経験をきっかけに、「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」の原因や治療法について調べてみたのでここにまとめました。
同じような症状でお悩みの方は、是非お読みください。
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アレルギー性鼻炎の原因と症状は?
◆アレルギー性鼻炎の患者の割合
ある調査によると、日本人の2.5人に1人がアレルギー性鼻炎だという結果が出ています。
また、日本人の3人に1人が季節性アレルギー性鼻炎で、日本人の4人に1人が通年性アレルギー性鼻炎です。
さらに、季節性と通年性アレルギー性鼻炎の両方を持っているかたもいます。
自然治癒(ちゆ)(何も治療しなくて、アレルギー体質が体からなくなってしまうこと)は少なく、数%と言われています。
ですので、一度発症すると、ずっとアレルギー性鼻炎の症状に悩まされるということになります。
◆原因と症状
原因:人の鼻では、侵入してきた特定の物質(抗原)を異物と判断すると、それを無害化しようとする反応(抗原抗体反応)がおこる
症状:くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出る
◆あなたはアレルギー性鼻炎?
あなたはアレルギー性鼻炎かどうか悩んでいるかたは、まず、以下のチェック表で確認してください。
耳寄り通信 川村耳鼻咽喉科公式ブログより引用
●アレルギーチェック表
•透明でさらっとした鼻水が出る
•慢性的に鼻がつまっている
•鼻やのどの奥がかゆい
•目がかゆい
•頻繁に涙が出る
•1週間以上、くしゃみや鼻水が続いている
•1日中くしゃみが止まらないことがある
一つでも心当たりがあったら、アレルギー性鼻炎の可能性があります。
・・・・・・引用ここまで・・・・・・
◆アレルギー性鼻炎の特徴や注意点
アレルギー性鼻炎には、以下のような特徴や注意する点があります。
1.アレルギー性鼻炎は遺伝する
親のアレルギ-体質は子どもに受けつがれることが多い。
両親や兄弟にアレルギ-があると、アレルギ-性鼻炎がおこりやすいことが分かっています。
ただし、症状が出る時期やアレルギ-を引き起こす原因物質には個人差があります。
また、すべてが遺伝によって決まるわけではなく、さまざまな生活環境も影響します。
そのため、親と全く同じ症状の出かたをするとは限りません。
私の家族では、親や兄弟にはアレルギー性鼻炎の症状はほとんど出ていません。
なので、必ずしも遺伝するとは限らないようです。
2.アレルギー性鼻炎を発症する年齢
6歳前後から、医師の診察を受ける子どもが急に増えます。
また、最近は症状が出始める年齢が低くなってきています。
私がアレルギーを発症した年齢は、30代でした。
3.「かぜ」のひきはじめの症状と似ている
風邪のひき始めにも、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状が出る場合がありますね。
違いは、上記のチェックリストに当てはまるかどうかで判断してください。
ちなみに私の判断基準は・・・
*熱が高いときは風邪
(私の場合、アレルギーの症状がきついときは微熱程度は出ます)
*のどの痛みがあるときは風邪
アレルギーで咳が出る場合があります。
私は通常のアレルギーでは咳は出ませんでしたが、主人は鼻づまりと咳でした。
なので、人によって咳が激しく出るとのどの痛みも出ることはあるかもしれません。
*体全体がなんとなくいやなだるさがあるときは風邪
これはあくまで私個人がこれまでの経験で導き出した判断基準です。
参考程度とお考えください。
アレルギー性鼻炎にも種類がある?
同じようなくしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状を起こす病気には、「通年性アレルギ-性鼻炎」と「花粉症」があります。
以下に、それぞれについて説明します。
◆通年性アレルギ-性鼻炎
通年性アレルギーの特徴
1.季節に関係なく起こるする鼻炎で、文字通り1年を通して続くこともある
原因になる物質は主にハウスダストです。
ハウスダストとは家のホコリや塵(ちり)の総称で、ダニや昆虫の死骸やペットの毛やフケ、カビや真菌の胞子、織物の繊維などが集まったものです。
近年では冷暖房の普及や住宅の密閉化により増加していると言われています。
ハウスダストは1年を通じて屋内に存在しますが、換気や掃除をこまめにすることにより症状を穏やかにすることができます。
2.通年性アレルギー性鼻炎の症状の特徴
通年性アレルギー性鼻炎の特徴は、透明なさらさらとした鼻水がでることです。
風邪の場合はどろっとした粘度の高い鼻水である事が多いので、鼻水の状態に注意しましょう。
鼻水以外の主な症状は『慢性的な鼻づまり』、『鼻やのどの奥のかゆみ』、『目のかゆみ』や『涙』、『くしゃみ』などがあります。
また、耳管とよばれる中耳と鼻の奥をつないでいる箇所が腫れることがあり、小さなお子さんにこの症状が出ると聴力の低下を引き起こしたり、慢性中耳炎を発症させる原因となります。
たかがアレルギーと甘く見ずに、特に小さなお子さんは耳鼻科の診察を受けるようにしましょう。
3.通年性アレルギー性鼻炎の専門医の診察の必要性
通年性アレルギー性鼻炎は一年を通して発症するため、慣れてしまっている方もいるでしょう。
また、症状が軽いと市販の薬などで症状を抑え、病院に行かないという人もいるようです。
しかし、アレルギー性鼻炎を軽視すると、怖いことになる場合があるのです。
ここで、病院に行く必要性について説明します。
①通年性アレルギーは喘息のきっかけになる場合がある
喘息も通年性アレルギーも、発症原因となるアレルゲンは『ハウスダスト』と同じで、さらに発症場所も気道なので同じです。
そのため、どちらかの病気にかかるとそれが引き金となり、もう一方の病気も発症するリスクが高まります。
ある調査によると、喘息を発症した人の10人に7人はアレルギー鼻炎を同時に発症しているという結果が出ています。
喘息と通年性アレルギー性鼻炎を同時に発症すると、非常に症状が重くなるようです。
喘息にかからないためにも、早めに病院へ行きましょう。
②風邪の症状が重くなる
アレルギー性鼻炎を発症している方が鼻風邪(急性鼻炎)をひくと、発症場所が同じ気管なのでお互いに影響を受け、症状がより重くなる傾向があります。
アレルギー性鼻炎を発症している方が風邪をひいたときは、ただの風邪だと甘く見ないで必ず病院に行きましょう。
風邪をひいたかどうかは、発熱があるか、のどの痛みがあるか、全身の倦怠感があるかなどで判断してください。
③喘息やアトピ-性皮膚炎など、他のアレルギ-との関係が深い
④鼻づまりや鼻水が続くと気管支炎などの呼吸器疾患や急性中耳炎、滲出性中耳炎〈しんしゅつせいちゅうじえん〉をおこしやすくなる
最近では、従来の慢性副鼻腔炎〈まんせいふくびくうえん〉とは異なるタイプの、アレルギ-が関係する副鼻腔炎も問題になっています。
⑤アレルギ-性鼻炎をおこしている粘膜は薄くて傷つきやすいので鼻血が出やすくなる
さらに、鼻がかゆくてこすったり鼻をなんどもかんだりすることも鼻血が出やすくなる原因になります。
適切なアレルギ-性鼻炎の治療を受けると、鼻血は出にくくなります。
◆花粉症
花粉症は通年性ではなく季節性アレルギ-性鼻炎の代表的な病気です。
スギやヒノキなど春の花粉症よく知られていますが、スギ花粉症患者の70%の人が、季節を問わず、他の花粉症を発症しているといわれています。
ただし、花粉症は花粉をアレルゲンとしますので、花粉が飛ばない季節には発症しません。
以下に、花粉症の特徴をあげてみます。
1.草花の花粉が原因で発症
花粉症もアレルギ-性鼻炎のひとつで、草花の花粉が原因であるものを花粉症として区別しています。
2.花粉症では鼻炎の他にも、結膜炎や咽頭炎など鼻以外のアレルギ-性炎症もおこる
よく現れるのは、目のかゆみや充血などですね。
3.人により花粉の種類によってアレルギーの反応の出方が違う
花粉症の原因となる植物は国内だけでも約60種類あります。
春:スギ・ヒノキ
わが国では最も多く見られます。
私は、ヒノキに対するアレルギーが一番重症です。
初夏:カモガヤなどのイネ科の草花
秋:ブタクサ・ヨモギなどキク科の草花
夏から秋にかけての花粉の時期にも、全体の15%の人が目や鼻の症状を訴えています。
キク科のブタクサやヨモギは、河原や公園、空き地など市街地にも多く生息しているため、ジョギングや散歩の際に吸い込んでしまい、症状を悪化させる例もあります。
スギ花粉症などのアレルギー性鼻炎(花粉症)の方は、秋の花粉症にもかかりやすいので、このような場所の近くを避けて歩くなど、適切に対処することが大切です。
秋の花粉症を引き起こす植物の花粉の時期
ブタクサ:8月~10月
ヨモギ:8月中旬~10月
カナムグラ:8月下旬~10月
北海道で見られるシラカバ花粉症のように、地域特有の花粉症もあります。
私の例でいうと、私が住んでいる地域は栗の産地で、栗の木が周囲に大量にあります。
敷地内にも栗の木が数本あり、初夏に花が咲きます。
なぜこの時期に鼻みずが出るのだろうと思っていたところ、栗でも花粉症になると近所の方に聞いて分かりました。
4.花粉の種類によっても症状の出方が変わる
「通年病」になりつつある花粉症ですが、原因となる植物によって症状はそれぞれ違います。
春のスギ花粉の場合は、花粉粒子径が大きいため、鼻粘膜に留まりやすく、下気道への影響は少ないと言われています。
そのため、春の花粉症は鼻水やくしゃみが代表的な症状とされています。
一方、秋のブタクサ花粉は、花粉の粒子が小さいため、気管に入ってぜんそくのような症状を引き起こす場合もあります。
5.以前は子どもには少ないとされていた花粉症も最近は増加している
花粉症を訴える患者さんの低年齢化が目立ってきています。
まとめ
アレルギー性鼻炎は、日本人の2.5人に一人という国民的な病気です。
花粉症患者のおよそ半数以上はハウスダスト(室内塵)にも敏感という調査結果があります。
ただ、他の病気を併発しなければ命にかかわる病気ではないことから、軽く見られがちです。
しかし、喘息のきっかけになったり、他のアレルギー症状を併発したりする場合があるので、決して甘く見てはいけません。
症状が出た時には、アレルゲンを特定して今後の生活上の注意点などをはっきりさせるためにも、専門医の診察を受けることが大事です。
始めに自分のアレルギーの原因をはっきりさせておけば、症状を軽くするための対策を立てることもできます。
アレルゲンを避ける、食生活に注意するなど症状を軽くする対策はありますので、きちんと現状を把握して予防策を実践してつらい症状を乗り切りましょう。
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