夏休みのプールはこわい?咳、くしゃみ、鼻水が止まらず苦しんだ経験と対策を解説!

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ダイエットや健康維持など目的は様々ですが

プールを定期的に利用するというかたは増えていますね。

年中営業しているプールでも、特に夏休みはお子さんを連れた利用客が増え

水質の管理には気を使っていると思われます。

私も20年くらい前からプールを利用してきましたが

この夏初めて、プールで泳いでいて

くしゃみと鼻水、咳が止まらなくなるという経験をしました。

これまでにも泳いだ後に鼻水やくしゃみが出ることはよくありましたが

今回はこれまで経験したことがないほど症状が重かったので

その原因について調べてみました。

くしゃみ・咳だけでなく、目が痛くなるなどの症状が現れた方

また鼻炎など鼻が敏感なかたの予防の

参考にしていただけたらと思い

ここにまとめてみました。

プールに塩素を入れるのはなぜ?

塩素は人体にどんな影響を及ぼすの?

自分でできる対策は?

の3章に分けて説明します。

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プールに塩素を入れるのはなぜ?

◆塩素はどんな働きをするの?

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プールは大勢の人が利用します。

当然、多くの人が入るほど、水質は悪化してしまいます。

入泳者が、汗や体の汚れで水を汚すだけでなく

感染症の原因ウイルスや細菌を持ちこんでしまうこともあります。

プールに塩素を入れるのは、大腸菌などの病原菌を除去するためなのです。

塩素には強い殺菌力があり

ウィルスや最近の感染力をなくし

殺菌する効果が期待出来ます。

そして、それらのウイルスや細菌を殺菌するための塩素の濃度を

厚生労働省が以下のように定めています。

遊泳用プールの衛生基準について

水質基準(抜粋)

(4) 遊離残留塩素濃度は、0.4mg/L以上であること。

  また、1.0mg/L以下であることが望ましいこと。

  つまり、「遊泳用プールの衛生基準」として

  厚生省によって遊離残留塩素濃度が0.4~1.0(mg/L)と定められています。

  よくプールの監視員がしている水質検査も

  この基準を満たしているかどうかチェックするために行われているのです。

 塩素の濃度は、

「入泳者の持ち込む病原菌が他の入泳者に感染しないうちに殺菌する」という目的で

決められています。

 参考に、いろいろな病原菌を15〜30秒(ウィルスは60秒)で死滅させる塩素濃度を下記に示します。

  0.10mg/Lで死滅 チフス菌、赤痢菌、淋菌、コレラ菌、ブドウ球菌

  0.15mg/Lで死滅 ジフテリア菌、脳脊髄膜炎菌

  0.20mg/Lで死滅 肺炎双球菌

  0.25mg/Lで死滅 大腸菌、溶血性連鎖球菌

  0.41mg/Lで死滅 アデノウイルス

以上のデータから

細菌やウイルス等のプールで感染する可能性のある病原体に対して消毒効果を得る為に

0.4mg/L以上という基準が定められました。

(注)残留塩素とは、塩素消毒の結果、水中に残留した殺菌力を示す化学形態の塩素のことをいいます。

 そのうち次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンの形態で存在するものを遊離残留塩素

 これらがアンモニアや有機性窒素化合物等と反応して生じるクロラミン等を

 結合残留塩素といいます。

 遊離残留塩素と結合残留塩素との総和が総残留塩素です。

結合残留塩素は、遊離残留塩素に比べて消毒効果が乏しいことから

プール水の塩素消毒については遊離残留塩素濃度により管理をしています。

(注)以降、塩素濃度=遊離残留塩素濃度

◆プール特有の臭いがするのはなぜ?

プール特有のにおいの正体は、単独の塩素ではありません。

人の汗や体の汚れが水中に溶けて生じた「アンモニア性窒素」と塩素が反応してできた

「結合塩素(クロラミン)」という物質の臭いです。

水道水もプールに近い濃度の塩素で消毒されていますが

水道水にはないプール特有のにおいがするのはこのためなのです。

クロラミンは皮膚、目、呼吸における刺激や痛みとともに

不快な臭いの原因にもなっているのです。

◆塩素濃度が低いときと高いときではどちらが安全なの?

プールが混雑している時などは

さきに述べたような理由でクロラミンが多く生成し

プール中の塩素濃度が低下していきます。

プール中の塩素はそのように分解されるために

常に一定量の塩素を入れておかなかればいけません.

著しいときには10分間に0.1mg/リットル程度の速さで分解されます。

つまり、塩素濃度が低い時のほうが

水は汚れているということになります。

実際、私がひどいくしゃみや咳を起こした時の塩素濃度は、0.1でした。

今後私がこのプールで泳いで同じ症状を繰り返さないために

プールの担当の方にお願いして計測値を教えてもらうようにしました。

塩素濃度を計測したときに基準値に達していないと(0.4以下だと)

塩素を追加するそうなのですが

私がひどいくしゃみを起こした時は、塩素を追加しても0.4にならなかったそうです。

後日、その日の塩素濃度を尋ねると1.0とのことで

1時間ほど泳いでもひどい症状は出ませんでした。

以上のことから、自分なりに考えてみると

水の汚れと塩素濃度の関係は以下のように考えられると思います。

● 塩素濃度は塩素を追加するかどうかの基準値と考えてよい。

 ・0.4以上の数値が出る → 塩素が減っていない=水はあまり汚れていない

 ・塩素を追加しても計測値が0.4以上にならない

  水が汚れている時は塩素を使って殺菌消毒をしているため、塩素が減っていく。

  =塩素の働きが追い付かないほど水が汚れている

  =「結合塩素(クロラミン)*」が多く作られている

  *結合塩素(クロラミン)の害については後述

遊泳用プールでは塩素濃度だけ気にしているというわけではありません。

感染症予防のために

水質基準には塩素だけではなくpH 値や濁度、総トリハロメタン量など

細かい管理が義務付けられています。

私がひどいくしゃみを起こした原因が塩素なのか他の原因によるのかは

確定できたわけではありません。

でも、私は、今後プールで泳いでいいかどうかの判断基準として

塩素濃度がわかりやすいので

それを参考にしようと思っています。

塩素は人体にどんな影響を及ぼすの?

◆塩素ではなく汚れとの化合物が問題?

プール水に0.4~1.0 ミリグラム/リットルの残留塩素が存在していれば

プール水が原因となる疾病については心配する必要はありません。

その一方で、塩素は非常に強い毒性を持つため

人体に有害な物質でもあります。

もちろんプールの塩素は、体に害を与えるほどの濃度ではありません。

しかし、塩素単独ではなく、プールの水の汚れの元との化合物が

人体にいろいろな困った症状を引き起こしていたのです。

プールの塩素が、人間の尿・汗・埃の中にある窒素を含む物質と結合すると

人間の目・皮膚・呼吸器を刺激する化合物「結合塩素(クロラミン)」が生じます。

目が赤くなるという症状も、この化合物によって引き起こされていたのです。

人によっては、目が赤くなるばかりか

鼻水や咳が止まらなくなることがあるということも分かっています。

私は、まさにこの症状だったのです。

鼻水が大量に出て止まらなくなり、くしゃみもひっきりなしに出ました。

くしゃみが出ると喉が刺激されていがらっぽくなり

咳が出て止まらなくなりました。

クロラミンが多くなってしまうと、水に含まれる塩素の量も減ってしまうため

通常より多くの塩素をプールに投入する必要が出てくるということになるのです。

ですが、私がひどいくしゃみなどの症状が出た時

おなじようにプールで泳いでいて同様の症状を起こした人は

誰もいませんでした。

このような症状があらわれるのは、ごく一部の人に限られているということなのでしょう。

もともと私のようなアレルギー性鼻炎の持病持ちの方は、要注意かもしれません。

◆塩素によるその他のトラブル

よくいわれているその他の塩素によるトラブルをあげてみます。

1.肌がひりひりする 乾燥する

 私も経験しています。

 ゴーグルと肌が接触していたところが一部、ひりひりします。

 また、2週間ほど泳ぎに行けなかったときに

 顔の肌の状態がよくなったように感じました。

2.髪の毛がパサパサになる

自分でできる対策は?

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プールの水の水質管理は個人ではできませんが

自分でできる対策はあります。

以下に、それぞれでできる対策をあげてみます。

1.プールに行くときは、事前に調べておいて

できるだけ混んでいない時間帯に行くようにする

 利用客が多いほど水は汚れるので

 混んでいない時間帯に合わせていくようにします。

 特に、くしゃみなどが出やすい敏感な方は

 水の状態がいい時に泳ぐことをおすすめします。

2.塩素による肌荒れトラブルの予防

 プールに入ると肌が荒れたと感じた方も多いと思います。

 実際、塩素により肌がヒリヒリしたり赤くなったりする場合があります。

 また、長時間泳いでいると

 皮脂が洗い流されて肌が乾燥しやすい状態になっています。

 肌が乾燥することでかゆみなどの原因にもつながります。

 それらの予防としては、水泳後にシャワーやお風呂でプールの水を流したら

 保湿クリームや化粧水を塗って肌を保湿するようにしてください。

 これで肌荒れトラブルは軽減することができます。

3.髪の毛がパサパサになる

 髪の毛がパサパサになるのは

 塩素によりキューティクルが溶け出すためです。

 プールの水を洗い流さないままにしておくと、少しずつ髪の色が茶色く脱色していく場合もあります。

 (特に頻繁に長時間およぐ方は要注意)

 水泳後はしっかりとシャンプーでプールの水を洗い流し

 トリートメントするようにしてください。

 濡れたままにしておくと髪の毛にダメージが残ってしまいます。

まとめ

プールに塩素が入っていることは皆さん経験でご存知だったと思いますが

意外にも家庭の水道水とほぼ同じなのです。

(家庭用水道水の塩素濃度は0.1mg/L以上、水質管理目標設定項目の目標値である1mg/L以下)

利用者が多い夏場はプールの水は汚れやすく水温も高いため

塩素の分解が進みます。

そんな時期は利用者が少ない時間帯に行くようにして

プールから上がった後のケアもしっかり行いましょう。

プールの水には塩素が入っているからとプールでの水泳を避けるのではなく

正しい知識を持って過度な心配はせず

きちんと塩素対策を行なって楽しくプールを利用したいですね。

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