女性の貧血の原因は?どうしたら治せるの?鉄分を摂り方を中心に説明します

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日本人女性の10人に一人が貧血だというデータがあります。

このようによく耳にする名前ではありますが、たかが貧血、と軽く考えてはいけません。

単に鉄分の不足というだけではなく、何かの病気が隠れている場合もあります。

ここでは、貧血の基礎知識とその予防・治療方法をまとめました。

当てはまる症状があれば、まずは早めに内科を受診しましょう。

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貧血の基礎知識

貧血は、血液中の赤血球の数が減少するか赤血球中のヘモグロビンが基準値よりも減少する状態を指します。

赤血球は、全身の細胞に酸素を運ぶ働きをしているので、赤血球が不足すると細胞が酸欠状態になります。

そうなると、顔色が悪くなり、頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、息切れなど等の様々な症状が現れます。

特に女性は、毎月生理によって血液が失われるため、貧血になりやすいのです。

貧血の種類

貧血は、その原因や症状によって種類に分けられます。

1.鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血は最も多く、貧血の約7割を占めています。

原因は、赤血球の主原料の鉄分の不足です。

鉄分の不足は、食生活の偏り、間違ったダイエット、胃腸の病気による出血、生理等により起こります。

主な症状としては、全身のだるさや頭痛、めまいや息切れ等があります。

2.失血性貧血

何らかの原因で血液を失うことによって起こる貧血で、以下の2種類があります。

・急性失血性貧血:大けがや手術によって大量に出血して起こる

・慢性失血性貧血:胃潰瘍、月経過多などで長期間にわたって少し血が失われる事によって起こる

3.溶血性貧血

赤血球の寿命が通常の1/10位に短くなって起こる貧血で、先天性と後天性があります。

そのなかで多いのが「自己免疫性溶血性貧血」で、赤血球を破壊する抗体が体内で作られてしまうことが原因だと考えられています。

4.続発性貧血

心臓病、肝臓・腎臓などの病気、リウマチ、がんなど、様々な病気が原因となって起こる貧血です。

原因となる病気の治療をすれば貧血も治ります。

5.巨赤芽球性貧血、悪性貧血(ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血)

血液を造るために必要なビタミンB12と葉酸が不足して起こる貧血です。

特徴としては、だるさやめまいなどの貧血の症状のほかに、足のしびれや知覚麻痺などが起こります。

6.再生不良性貧血

骨髄の血を造る機能そのものが低下し、血液の成分の赤血球、白血球、血小板すべてが減少する難病です(難病指定をうけています)。

動悸、息切れ、倦怠感などの貧血症状のほかに、体の抵抗力が低下して感染症にかかりやすくなる、血液が固まりにくくなり、出血が止まらなくなるなどの症状が現れます。

再生不良性貧血についてはこちら

貧血の予防・治療

ここでは、貧血の約7割を占める鉄欠乏性貧血の予防と治療について説明します。

鉄欠乏性貧血は、血液中のヘモグロビンが不足して起こります。

ヘモグロビンはヘム(鉄)+グロビン(タンパク質)からできているので、鉄分とタンパク質を摂る必要があります。

鉄分は体内でつくることができないので、食物から補給しなければなりません。

また、ヘモグロビンと鉄を結びつける働きをする銅なども必要になってきます。

■ 鉄分を豊富に含む食材を以下に挙げてみます。

・肉類で、鉄分の含有量が多いのはレバーですが、レバーも豚、鶏、牛によって鉄分の含まれる量が大きく違います。

牛のレバーの鉄分含有量は、豚のレバーや鶏のレバーの半分以下なので、同じレバーを食べるなら豚のレバーや鶏のレバーのほうが効率的です。

・魚では、白身の魚よりカツオ・マグロなどの赤身の魚やイワシ・サンマなどの背の青い魚を選ぶようにしましょう。

これらは、魚の中でも鉄分が多く含まれています。

また、小魚や貝類は内臓ごと食べる事ができるので鉄の補給に優れた食材です。

・鉄分には、吸収されやすい鉄分と吸収されにくい鉄分があります。

その吸収率は、動物性の鉄分は15~20%、植物性では5%にしかすぎません。

・鉄分は単品で摂取しても吸収率が悪いため、吸収を助けてくれる栄養素と一緒にとる必要があります。

一緒にとる必要がある栄養素とは、肉類、魚類に多く含まれているたんぱく質、野菜や果物に多いビタミンC、牛乳や乳製品に多いカルシウムです。

さらに、ナッツ類や緑黄色野菜に多く含まれているビタミンB群も造血機能を高めてくれる大切な栄養素です。

・鉄分は体内に貯めておくことができないので、毎日の食事を栄養バランスをよくして、鉄分をしっかり摂りましょう。

・銅は特に豆類、レバー、牡蠣などに多く含まれています。

ヘモグロビンと鉄を結びつける働きをする銅も一緒に摂るようにしてください。

・野菜では、乾燥のりやヒジキ、干しわかめや切干大根など、枝豆、サラダ菜、小松菜などが鉄分を多く含みます。

・豆類・キノコなどでは、きくらげ、ゴマ、大豆、高野豆腐、カシューナッツなどに鉄分が多く含まれています。

ただし、野菜の鉄分は吸収率が悪く、乾物やのり、豆類やナッツは量があまり食べられないため、毎日少しずつ肉や魚と一緒に摂ることが大切です。

まとめ

貧血にはこわい病気が隠れている場合があるので、決して軽く見てはいけませんね。

心配なことがあれば、まず内科で診察を受けること、そして血液検査などで自分の貧血の状態が分かれば、早めに対処して健康な体を取り戻しましょう。

鉄欠乏性貧血であれば、その予防や治療には、毎日の食事でどれだけ意識して上記の食材を取り入れるかがとても大事だということがわかりました。

貧血の程度によって、食事だけでは不十分なときは、お薬による鉄分補給という方法もあるので、こちらも医師に相談しましょう。

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