あなたは自分や身近な人がスポーツでけがをしたとき、まずどうしますか。
どう対処したらいいかは、意識があるかどうか、けがの場所や程度、出血があるかどうかなどで違ってきます。
また、病院に行くとしたら、どんな病院に行くのがいいのでしょうか。
さらに、その病院を探すにはどうすればいいのでしょうか。
わからないことがたくさんありますね。
そんなときにおすすめの本があります。
それらの疑問について分かりやすく説明してくれているので、ここで紹介します。
ご自身やお子さんがスポーツをされているかた、ぜひ読んでみてください。
「スポーツ医」というお医者さんについての理解と認識が変わりますよ。
「スポーツ医」ってどんなお医者さん?
スポーツで膝や足首、腰や肩などを痛めたとき、ほとんどの方は整形外科か接骨院に行きますね。
整形外科と接骨院の違いは?症状による医療機関の選び方と治療内容を説明します
残念ながら、整形外科の中には専門的な知識が不足していたり、復帰したいという希望を理解してくれない医師もいます。
スポーツ復帰を目指すかたは、そのような整形外科にかかって後悔することがないように、「スポーツ医」という医師がいることを知る必要があります。
ここで、「スポーツ医」とはどんなお医者さんなのか説明しておきましょう。
『「スポーツ医」とは、スポーツ医学に関する十分な知識を持ち、スポーツ外傷・障害の治療、予防、競技力向上、健康増進のための運動処方など、スポーツに関連する課題を医・科学的な面から進んで解決していこうという意欲を持っている医師です。』
『「スポーツを安全かつ効果的に行うため診断・予防・治療を含めた総合的な医学的サポートを行う」、そして「スポーツ医学を通して国民の健康に寄与する」ことを目的としています。』
「ケガをしたときのスポーツ医へのかかり方」による
現在日本には、以下の3つのスポーツ医制度があります。
1.日本整形外科学会認定スポーツ医
2.日本体育協会公認スポーツ医
3.日本医師会認定スポーツ医
それぞれのスポーツ医の認定を受けるためには、各協会が決めたカリキュラムを受講する必要があり、専門的な知識がないとスポーツ医になることができません。
スポーツ医の役割は、スポーツ外傷・障害の診断、治療・予防、スポーツ選手の健康管理、早期スポーツ復帰のためのリハビリテーションの指導など専門的かつ広範囲にわたっています。
「ケガをしたときのスポーツ医へのかかり方」という本について
この本は、スポーツのあらゆるケガや障害について、必要な情報がたくさん盛り込まれています。
(注)「ケガ」とは、一回の急激な外力によって損傷を受けるもの
いわゆるケガのことです。
「障害」とは慢性的な小さな外力が繰り返し作用する結果起きる損傷
いわゆる故障のことです。
一般の人を対象としているので、だれが読んでもわかりやすく、詳しく説明してくれています。
ケガをしたときの応急処置から、スポーツ医に診てもらうときのポイント、休んでいる時にしてもいいこと・してはいけないことなど、一般の人が聞きたいと思うことに対する回答が書かれています。
ケガ予防のストレッチング、アイシングやメディカルチェックの方法についても、そのやり方を画像入りで効果もあわせて説明しています。
「中高年者とスポーツ」については、中高年の特徴、スポーツの問題点、ケガ、予防など、中高年がスポーツをする際に大切なことが書かれています。
「女性とスポーツ」では、女性特有の問題や女性に起こりやすい整形外科的な疾患について解説しています。
「成長期とスポーツ」については、成長期特有の問題点があり、ケガもそれに伴って発生するので、成長期のトレーニングで注意することについて説明しています。
この、成長期のスポーツについては特に大切な注意点があり、成長期のお子さんを持つお母さんには、ぜひ読んでいただきたい内容です。
まとめ
私は40年前にひざをけがしてしまったのですが、「スポーツ医」というお医者さんがいることも知らなかったため一般の整形外科にかかってしまい正しい処置をしてもらえませんでした。
40年経ってスポーツ医の先生に手術していただき、現在リハビリ中です。
スポーツ医の先生と信頼できるリハビリの先生のご指導で、術後1年たってやっとジョギングできる程度まで回復しました。
日常生活に支障がない程度だけではなくスポーツを楽しめるところまでの回復をめざすなら、スポーツ医に診てもらうことが必要です。
紹介した本にはスポーツ医を探す方法も書かれていますので、スポーツのケガでお悩みの方は、ぜひスポーツ医に診てもらってください。